BREWERY

メインビジュアル

エミリー、シムコ、シトラ。AREA2470で出会った3人は、忽布が誘う運命に翻弄されていく。 1990年。第22次ニシナリ暴動で出会い、麦酒を醸し続けた3人。
天真爛漫なエミリーに、シムコ、シトラの双方が恋に落ちた。
エミリーが思いを寄せていたのは兄シムコであったが、弟シトラの策略により、その恋は成就しなかった。
更にシトラはエミリーを陵辱し、たった一度の過ちにより、エミリーはシトラとの子を、宿してしまう。
誰にも言わず、一人で育てよう。決意したエミリーは、事実を伏せ、母国、アメリカ・ポートランドに単独で帰米した。
愛するエミリー、そして我が子を失い、たった一人の肉親である兄との関係をも自ら折ったシトラ・ホフピンスキ。
屈折した愛情は、3人の拠であった麦酒醸造の象徴、上面発酵と天然忽布への過剰ともいえる憎悪へと変わっていった。
一方、愛するエミリーと、弟との思い出である、上面発酵と天然忽布への憧憬を捨てきれないシムコ。
違法醸造を続け、庶民に振る舞い続けた。彼もまた、幸せだった3人での醸造、その思い出の呪縛に因われていた。

30余年の月日がながれ、AREA2470は、シトラ率いるホフピンスキ党に統治される。
街には粗悪な、人造忽布と下面発酵酒が溢れていた。エミリーの数十年ぶりの来西。
彼女は直ちに、反政府抵抗組織”Nishinari Hop Headz”を率い、粗悪な人造忽布と下面発酵酒の根絶と、
天然忽布と上面発酵文化の復権のために抵抗運動を続けていた。

私を愛した男。ホフピンスキの暴走を止めるのは、私しかいない。
あれから、30年。翻弄された時間に、いま、終止符が打たれる。

ORGANIZATION

画像

Derailleur Brew Works

ディレイラ ブリュー ワークスビール工場

1990年10月、i-reen特区で勃発した、第22次ニシナリ暴動。アメリカ・ポートランドからやってきた女子高生、エミリー・スコット。 数年前からニシナリ地区で布教活動に勤しみつつ地域に愛された、忽布宣教師カール・レーフラーことシムコ・ホフピンスキ。兄を慕って来日した若き青年、シトラ・ホフピンスキ。ホフピンスキ兄弟はヤマト、オオサキと偽名を用い、エミリーと出会い、3人は麦酒の密造を始める。 怒りと諦観の坩堝と化した世界と日常、3人はただ、ただ麦酒を醸し、人々に振る舞っていた。憎しみ合い、争うのではなく、酒を酌み交わし、笑い会える日が訪れることを願いながら。 2017年。当時醸されていたとされる麦酒。この再現を目的としたプロジェクトのため、ある集合体が結成される。彼らは自ら、こう名乗った。私達は、Derailleur Brew Worksである、と。

〒557-0004 大阪市西成区萩之茶屋2-10-2 1F
TEL:06-65759067 FAX:06-7635-4843  MAIL:info@derailleurbrewworks.com

画像

Lubricant Distillation Development

ルブリカント ディスティレーション デベロップメントクラフトジン蒸留所

2021年、ABFによる800万ドル超の支援金を受け、DBWはAREA2470内i-reen特区へ拡張移転を果たす。5月30日。もぬけの殻となった旧工場を、抵抗勢力(レジスタンス)”Nishinari Hop Headz”と、彼らに賛同する次世代型特殊私兵部隊が突如蜂起、即時占拠した。 彼らが政府に突きつけた要求は、クラフトジン蒸留所Lubricant Distillation Developmentの設立。もう一つは、ホフピンスキビールに代表される人造忽布麦酒を基礎酒精とし、粗悪な麦酒から上級な蒸留酒を製造し、粗悪品の根絶を図ることだという。ホフピンスキ党への反政府抵抗運動であることは間違いない。

〒577-0016 大阪市西成区花園北2-15-30

画像

Anonymous Brewholic Foundation

アノニマス ブリューホリック ファウンデーション事務局

1990年代、弟シトラ・ホフピンスキ(オオサキ)の策略により、恋愛関係にあったエミリーとの仲を引き裂かれた、兄シムコ・ホフピンスキ(ヤマト)。厭世の念に絡み取られた彼は以後、晩年に至るまで上面発酵による麦酒のための忽布を神と崇める多神教、Anonymous Brewholic Foundationの教祖カール・レーフラーとしての活動に傾倒。違法醸造を繰り返し、庶民に酒を安価に振る舞った後、罪を問われ数度の投獄。その後消息を絶っていた。2017年、ヨルダンで死亡したと政府からの公式発表がなされた後、彼の遺志に賛同する宗教家達により、天然忽布と上面醸造の復権のために、財団”Anonymous Brewholic Foundation”が結成された。2021年、財団は、Derailleur Brew Worksを、天然忽布と上面醸造の復権を担える団体と認定した。ニシナリ初の、天然忽布100%ビール醸造所新設のための資金として、彼らに、シムコの遺した資産のうち、800万ドルが寄贈されたのである。

〒577-0004 大阪市西成区萩之茶屋2-10-2 2F